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Spring of Silk Road

オリジナル
  • ワールド
  • 36回 再生

トルコのイスタンブールからインドまでのシルクロードを旅をしたのは1972年12月から1973年3月までの4か月間。時期は冬でかなり寒かった。それでもイスタンブールは12月のクリスマス前で雪はなかった。トルコ、シリア、ヨルダン、そして12月25日はイエスの生まれたベツレヘムでクリスマスの夜を過ごし、再びヨルダンへもどり、イラク、イラン、アフガニスタン、パキスタン、インドと無事に旅が出来た。当時は治安が良くて非常に運がよかった。ぼくが旅をした一年後からは紛争が激しくなり現在ぼくが旅したルートは非常に危険である。そんな50年近く前の平和なシルクロードを思い出し、また再び平和がもどり誰でもがぼくのように自由に旅ができることを祈りながら作ってみました。ジャケ写真はイスタンブールで一番有名なブルーモスク、フリーサイトから引用。https://big-up.style/wigCo9W88b

ちょっと世界一周貧乏旅行記「ひとりぼっちの地球街道」出版社:悠飛社より

おならに火をつける青森の青年

ヨーロッパから中東に入るイスタンブールは拠点。
世界中の人が集まって来る。
ユースには日本人も十人ぐらいいた。
一人の面白い日本人がいた。
夜になるとリビングルームやホールに皆集まって来る。
彼は電気を消してテーブルの上に立ち、おならに火をつける。
このショーを毎晩一-二回やる。
あきれたり唖然としたり。
それでもおかしい。
大笑い。
世界中の若者が拍手喝采大笑い。
アンコールに次ぐアンコール、毎晩リクエストに応えてやっていた。
みんな大満足だった。
灯りがつくと、彼の前にある帽子におかねがみるみる貯まっていた。
芸は身を助ける。
人とは違ったことをやらないとダメ。
うーん、ボッ。
彼はちょっとなまっている。
東北の人かなと思い
「どこから来たんですか?東北ですか」
「青森です」
「いや俺も青森です、五所川原」
「ああ、俺は八戸」
たちまち意気投合した。
青森は奇人変人が多いと聞いていたが、イスタンブールで青森の奇人に出会うとは思わなかった。
秘伝の術を教わったが、なかなか思うようには・・・。
彼のは年季が入っていた。

  • 作曲: Mario Takahashi
  • 編曲: Mario Takahashi
  • ミキシング: Mario Takahashi

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