/

夜警

  • 56ビュー

実はここのところ密かに
“幽体離脱”の練習をしている

午前2時に現れるあの
幽霊を警戒するためなんだよ

そう“幽体の私が
眠っている私の身を守る”
そんな画期的な方法で

今夜はうまいこと
抜けられるのだろうか
幽霊が来たなら
追い払えるだろうか
私の霊的な力をもって…

“心理的瑕疵”を知ったのは
すでに住んでしまった後だったんだ

その昔この部屋の隅で
命を絶った若者がいたことを

彼の遺した手記には
“唯ぼんやりとした不安”のため
自決することが書かれていて

辛い時代だから
誰にでも漠然と
不安はあるものだ
そこは共感できる
そう考えながら眠りに落ちた…

今夜はうまく
離脱できたようさ
眠っている私が見える
そして真っ黒い影が現れた
でもよく見るとそれは
優しい顔の青年で
私たちは挨拶を交わし
なぜか気が合い
朝まで語り合った

幽体離脱して
自分を守るなんて
幽霊が来たなら
追い払おうだなんて
そんなことは必要なかったんだ

今夜はうまいこと
抜けられてよかったな
彼と話せたから
久しぶりに楽しい
時間を過ごせたと朝を迎えて…

私は見事冷たくなっていた

ホラー的歌詞の第二弾です。
幽体離脱のお話です^^

コメントを読むにはログインが必要です。

この作者の他の作品