/
KT

エルガー 『エニグマ変奏曲』より 《ニムロッド》

パブリックドメイン
  • クラシック
  • 14回 再生

『独創主題による変奏曲』
(英語: Variations on an Original
  Theme for orchestra)、
通称『エニグマ変奏曲』または『謎の変奏曲』
(英語: Enigma Variations)作品36は、
エドワード・エルガーが作曲した
管弦楽のための変奏曲である。

『エニグマ変奏曲』というタイトルは通称であり、
正式名を『独創主題による変奏曲』という。
出版に際して「エニグマ」(Enigma)を
付記することをエルガーも認めた。
本作品は「描かれた友人たち
(My friends pictured within)」に
献呈されている。

第9変奏 "Nimrod" (ニムロッド)
「ニムロッド」は私がJaegerにつけたあだ名である。
Jaegerは批評家として、そして音楽家たちの友として、
よく知られていた。
この変奏曲は、すべてが“肖像”であるわけではない。
いくつかの変奏は雰囲気だけを表しているし、
またいくつかのものは、描かれた人と作曲者の
2人だけが知る出来事を描写している。
もしA. J. Jaegerの人格と気質を描写しようとすれば、
このゆったりした第9変奏に加えて、
何か情熱的で気まぐれなものが必要になっただろう。

夕方の散歩をしながら、
Jaegerは「緩徐楽章に関して、
全盛期のベートーヴェンに匹敵する者は
いないだろう」と言った。
私はその意見に心から賛成していた。
この変奏の最初の小節が、
ピアノソナタ第8番『悲愴』の緩徐楽章を
暗示するように作曲されていることに気づくだろう。
Jaegerは長年の親友であり、
私や他の多くの音楽家たちにとっての
大切な助言者であるとともに、
厳しい批評家であった。
Jaegerと同じ立場に立った人はいても、
Jaegerに匹敵する人はいなかったのだ。

変ホ長調、アダージョ、4分の3拍子。

アンコール・ピースとして
単独で演奏されることもあり
非常に有名な部分である。
「ニムロッド」とは、
楽譜出版社ノヴェロに勤める
ドイツ生まれのアウグスト・イェーガー
(August Jaeger,
 英語式にはオーガスタス・イェイガー)に
エルガーが付けた愛称。
ふつう英語の「ニムロッド」は、
旧約聖書に登場する狩の名手
「ニムロデ」を指すが、この愛称は、
ドイツ語の “イェーガー” (Jäger)が
「狩人」や「狙撃手」に通ずることにちなんでいる。
エルガーは第9変奏において、
イェーガーの気高い人柄を自分が
感じたままに描き出そうとしただけでなく、
2人で散策しながらベートーヴェンについて
論じ合った一夜の雰囲気をも
描き出そうとしたらしい。
また、この曲の旋律は2人が大好きだったという
ベートーヴェンのピアノソナタ第8番「悲愴」の
第2楽章の旋律が下敷きになっている。
11月11日の戦没者追悼記念式典では
「ニムロッド」の演奏がささげられる。

本作の中でも第9変奏は、
前述のように単独で演奏されることが多く、
独立させた編曲も多い。
イギリスでは11月11日の
リメンバランス・デーにおいて、
ザ・セノタフ(戦没者追悼記念碑)の前で
戦没者を追悼するために王立軍楽隊によって
必ず演奏される。
これはグスターヴ・ホルストの
コラール『我は汝に誓う、我が祖国よ』と
同様の扱いである。
しかし本作は愛国主義、
追悼といった意図はない。
このように作者の意図によらず葬送、
追悼の場面に使用されることから、
イギリスの音楽家ビル・マクグフィンは
『ニムロッド』をアメリカにおけるバーバーの
『弦楽のためのアダージョ』になぞらえている。
2012年ロンドンオリンピックの開会式に際しても
イザムバード・キングダム・ブルネルが
『テンペスト』の一説を朗詠する場面で、
BGMとして使用された。
ギリシャ国立管弦楽団が廃止になった時に
最後に演奏された曲も『ニムロッド』であった。
Wikipediaより抜粋

  • 作曲: Sir Edward William Elgar

コメントを読むにはログインが必要です。

この作者の他の作品