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プッチーニ:弦楽四重奏曲「菊」(Crisantemi)

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  • クラシック
  • 11回 再生

「あの作曲家の意外な曲」シリーズみたいになってきましたが、オペラの数々の名作を生みだしたプッチーニの室内楽から「菊」(Crisantemi)と名づけられた単一楽章の弦楽四重奏曲です。

「プッチーニが彼の出世作である『マノン・レスコー』に取り組み始めた頃である1890年1月、彼のパトロンでもあったアオスタ公アメーデオ1世が急死した。プッチーニはアオスタ公追悼のために、一晩でこの曲を書いたと伝えられている。」(出典:Wikipedia)とあるようにエレジーのカテゴリーに属する曲です。題名の「菊」は墓前に供える菊の花を意味してつけられたのでしょう。

嬰ハ短調の三部形式で構成されていますが、第一部は開始部分が半音階の移動で導入される歌曲のようなメロディーで、さすがにオペラの作曲家を思わせるドラマティックな曲想となっています。まるで四部合唱のように各パートが主旋律とは別に有機的に絡まった動きをしますが、終盤の ff で奏される Sostenuto の部分で一気に収斂されます。
中間部は、一部チェロが第一ヴァイオリンとオクターブで主題を奏でる部分もありますが、ほとんどのメロディーは第一ヴァイオリンが受け持ち、他のパートは伴奏の役割に徹します。中間部から第三部への移行は途切れることなく滑らかに行われ、コーダは中間部から持って来た旋律の一部がヴィオラとチェロによって模され静かに曲が閉じられます。

  • 作曲: Puccini

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